昔と違いゲームには挿入歌が入ることが多くなってきました。
しかしゲームの著作権者と挿入歌の著作権者は違います。
ゲーム会社は配信OKのスタンスなんだけど、挿入歌の配信をしてもいいのかよく分からないという人はぜひ当記事を読んでみましょう。対策と傾向が理解できると思いますよ。
更新日2022.12.11
目次
【結論】基本的には許可が必要と考える
例えばセガのゲームだと挿入歌の配信に関しては以下で説明がされています。
当社タイトルを正規の方法にてご利用いただいている個人のお客様が、当社が所有する知的財産を利用する場合にのみ適用されます。投稿に当社以外の第三者が有する知的財産が利用されている場合、適切な所有者から許諾を得る必要があります。
STREAMING GUIDELINE(https://www.sega.co.jp/streaming_guideline)
これは「ゲーム自体はセガが配信してもいいよって言っているけど、挿入歌は著作権者が違うから配信したいならちゃんと許可取ってね」と同等の意味になってきます。
※セガのガイドラインはこちら
またテイルズシリーズでも「タイアップ楽曲は権利者判断で動画削除するよ。」と書かれています。
このガイドラインから挿入歌は著作権者が違うこと、基本的には許可が必要なことが容易に推測できます。
著作権と著作権隣接権の違い
ゲーム挿入歌に関していえば著作権を持つものは楽曲の作詞・作曲を担当した人、著作隣接権は歌い手、レコード会社などになります。
著作隣接権についてもう少し説明をすると楽曲をTVやネットに届けるのに尽力する人達って感じです。いわゆる「売り込み」の事です。
例えばボーカル、ギター、ドラムのバンドがあったとしてギターが作詞、ドラムが作曲を担当したとします。
そうなるとボーカルが著作隣接権者、ギターとドラムが著作権者となるのです。
ゲームで挿入歌を配信したいのなら、著作権者、著作隣接権者両方に許可を取るべき
ゲーム制作者(会社)と挿入歌では著作権者は違うという話はしました。
そしてセガやテイルズシリーズのように挿入歌の配信は「許可を取ってね」と記載されている場合は、挿入歌の作詞家、作曲家、ボーカル、レコード会社を調べ、それぞれに許可を取る必要が出てきます。
※著作隣接権は実際にはもっと複雑な場合が多く、上記以外にも許可を取る必要が出てくる可能性もあります。
許可を取るのは現実的ではない
ゲーム配信において挿入歌を配信するかどうかについては、著作権者と著作隣接権者の双方から許可を取ることが必要で、それが難しいことから現実的ではないという判断をせざる負えません。
有名配信者は許可を取っている可能性があるので勘違いしないように
ホロライブやにじさんじのように法人がしっかりしているところは「許可を得ている」可能性が高く、実際概要欄には
“本動画のゲームプレイ映像は、株式会社スクウェア・エニックスの許諾を受けて使用しています。
と書かれていたりします。
その場合は挿入歌の配信であっても著作権、著作隣接権の双方の許可を取っている可能性が高く、動画を削除されることはないと考えられます。
有名Youtuber達はゲーム会社から依頼が来る「案件」もあります。
「あの配信者が歌流しているから、俺も大丈夫だろう」という安易な考えはとても危険だということを知っておきましょう。
基本的にはカットかミュート
アーカイブで動画を残す場合、問題のシーンになったらカットかミュートして対応するのがベストと言えます。
それを怠るとその動画だけ削除されてしまって、視聴者の満足度が下がってしまいます。
そうならないためにもポリ研の記事を読んで事前に挿入歌が流れるシーンを調べておくことは非常に大事になってきます。特にPCのキャプチャーで動画を取っている方はPSのように【禁止区間に入ると自動でゲームの録画を中止する機能】はないので要注意になってきます。
ライブ配信で曲が流れるシーンでは音を消すしかない。
ちなみにライブ配信だと曲が流れるのを防ぐ手段としてミュートしかないことになります。
このミュートをしないとせっかくの動画が削除されてしまうかもしれません。
中にはff8のようにエンディングの時に流れる曲はもちろん映像自体を配信禁止にしているところもあるので、ゲーム配信を始める前にしっかりとガイドラインを読むようにしましょう。