皆さんゲーム考察動画を見たりしたことありませんか?
ポリ研はそれを見た時「あれ?これ著作権大丈夫なの?」と率直に思ってしまいました。
ここに来た皆さんも同様の考えがあると思います。
そこで今回はポリ研が徹底的に調べてみたので是非最後までお読みください。
目次
引用もしくは許諾済みならOK!
考察動画を作成する際にゲームの画像や映像を使っている人がいますが、基本的に考察がメインで画像や映像は一部しか使っていない場合は【引用】として認められる可能性が高く、問題に問われません。
また許諾済みである場合も特に問題がありません。ガイドラインに則って配信する行為もこちらに含まれます。
引用の定義は【必要と思われる範囲】で。決して度を越してはいけない
引用の定義は著作権法 第32条第1項で定められており
引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
e-GOV(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000048)
と書かれています。つまり客観的にみて「必要な場面でのみ動画や画像を利用することができるよ!」と書かれているのです。それがここで言う正当な範囲内ということになります。
ムービーの繋ぎ合わせなど引用の範囲を超えると、著作権侵害の可能性あり
考察動画で最初から最後まで、ゲームの動画(ムービーの繋ぎ合わせ)や画像を使っている動画を散見します。これらは明らかに引用の範囲を超えており、著作権の侵害に当たると考えられます。
しかし許諾済みやガイドラインに利用許可の記載がある場合はこれに当たりません。
考察動画ならどこまでが引用?
ゲーム動画考察を作るにあたってどこまでが引用に当たるのでしょうか?
1つ例を出すと、あなたが好きなゲームキャラが使っている武器の説明をしたとします。
それがものすごく好きで「武器の形や○○と戦っているときの使い方がとにかく格好良いのでぜひ皆に見てもらいたい!」という形で画像や映像の一部を引用する。というのはありだと思います。
しかしこれも著作権を有する法人や個人が「著作権侵害された」と訴えてくる可能性は0ではないことを頭に入れておいてください。
画像や映像を引用しようとするのであれば「誰が見ても引用が必要であると思われること」が必須です。
著作権侵害を侵すとどうなるの?
考察動画で著作権侵害だと訴えられた場合「10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金」の実刑が下る可能性があります。
例えば漫画をYoutubeに大量にアップして逮捕された件で
・懲役1年6ヶ月
・執行猶予3年
・罰金50万円
という実刑判決を受けた人もいます。
意外と重い罪だと思いませんか?軽い気持ちであっても著作権侵害してはいけないということですね。
著作権侵害の起訴率は67%
弁護士中野秀俊さんの動画によると、著作権侵害により警察官に逮捕されてから検察官が刑事事件として起訴をする確率なのですが67%もあるとのことです。※2021年動画公開当時
刑事事件全体の刑事事件の起訴率が50%を切っているので、それに比べると著作権侵害の起訴率は「高い」ということになります。
弁護士中野秀俊さんよると動画として証拠が残っていることが多いので、起訴率は高いのだそうです。考えてみると至極当然の結果と言えるでしょう。
民事訴訟も起こされる可能性もある
そして刑事事件とは別に民事訴訟を起こされて「損害賠償」を請求されることもあります。
実際に音楽のファイルを大量にアップロードした件で100万円の損害賠償を求められた事件も存在します。
「考察動画に使っていいよ」というゲームのガイドラインは確認できない。
ポリ研はいくつものゲームのガイドラインをチェックしています。
そのポリ研が「考察動画でゲーム動画や画像を使っていいよ」と書かれているガイドラインを見かけたことがないのです。
ガイドラインは基本実況者に対して作られている
スクエニも、セガも、任天堂も基本的には「配信者向け」にガイドラインが存在しています。考察動画が作られる前提では作られていません。
特にセガは完全に実況者向けガイドラインと化している
特にセガに関してはゲーム実況者向けのガイドラインとなっており、考察動画を作成するのは厳しいと考えられます。
当社タイトルのゲームプレイ映像(以下、プレイ動画)利用に関するガイドラインを制定しました。
引用先・・・ゲームプレイ映像利用に関するガイドライン(https://www.sega.co.jp/streaming_guideline/)
つまり当サイトで数多く紹介している「龍が如くシリーズ」の考察動画の作成は垢BAN、動画削除、著作権侵害のリスクが高いと考えられます。
考察動画はあらすじを話すので、リスクは高くなる
考察動画はその性質上、大まかなあらすじを話さないといけません。
ゲーム実況のガイドラインは存在するので、その中であらすじや感想を話すのは特に問題視されないと思います。
しかし【考察動画】ではあらすじをある程度話さないと、考察ができません。そうなると考察が主なのかあらすじが主なのか曖昧になりやすく、引用で大事な「主従関係」がはっきりしない場合が多々見られます。
ストーリーの話やセリフが主で、あなたの考察がほんの一部では著作権侵害の可能性は高くなるでしょう。
【結論】著作権侵害の可能性は実況動画より高くなると考えられる
まずもって考察動画向けのガイドラインは存在しないことから、考察動画自体がグレーな存在であることは否定できません。
そうなると著作者が「著作権侵害」として訴えてくる可能性はゲーム実況動画より高いと考えられます。
感想動画も著作権侵害の可能性は高いと考えられる
新作ゲームが発売されると必ずと言って出てくる「プレイしてみた感想動画」
こちらも専用のガイドラインは存在しないため、考察動画同様、著作権侵害の可能性はゲーム実況動画より高いと思われます。
【おまけ】ゲーム実況動画の切り抜きもガイドラインは存在しない
例えばにじさんじのライバーがFFをゲーム実況したとして、その切り抜き動画を作成したとします。
そうするとその動画をアップロードするためには、にじさんじの会社であるANYCOLOR株式会社とスクエニ双方のガイドラインに則っていなければなりません。
結論としてにじさんじのガイドラインに「ゲーム実況の切り抜きは止めてね」と書いているのでアップロードはしてはいけません。それに加えてスクエニでも「ゲーム実況者の切り抜き動画」に関してガイドラインが存在していないのでますますダメなのです。
詳しくガイドラインを知りたい方は下記の記事をお読みください。
ホロライブについても書いています。
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